【私教育新聞第134号】学びの場としての新時代の大学|安永卓生氏「判断をどう育て、どう測るか ―大学入試が求める『問い直し』の授業へ―」
2026.07.24(金)
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【学びの場としての新時代の大学】
「判断をどう育て、どう測るか ―大学入試が求める『問い直し』の授業へ―」
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学力の三要素のひとつである「思考力・判断力・表現力」は、しばしば並列に語られる。当然のことではあるが、探究や現実の社会の現場では、これらは別々に働くものではない。思考力は、前提を捉え、問いを立て、論理的に解を導く力であり、判断力は、複数の可能性の中から何を重視し、どの選択を引き受けるかを決める力である。そして表現力は、その前提と判断の理由を他者にも自分にも見える形に外化する力である。また、これらの力を発揮するためには、比較の対象となる知識や経験の蓄積も必要となる。したがって、判断力を測るには、思考と表現を切り離して測るのではなく、思考がどのように外化され、どのような理由で判断へと至ったのかという問い直しの過程を見ることが必要となる。
AIは、正解を提示する機械ではなく、自らの思考を外化し、比較し、更新するための「鏡」であると述べてきた。AIは、汎化・抽象化された専門知と社会に流通する公共的知識の双方を学習しており、利用者の内的な知から生じる「問いかけ」に対して、単一の正解ではなく、確率的に多様な可能性を提示することを得意とする。これにより、従来は、他者との対話や読書を通じて得てきた比較・判断の対象を、新たな経路で手にできるようになった。SNSや論文、発表などもまた、自らの考えを言語化し、他者や過去の自分との比較を可能にする外化の場である。そこにAIとの壁打ちが加わり、「問い直し」のハードルが下がった。
しかし……
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