【私教育新聞第132号】学びの場としての新時代の大学|安永卓生氏「判断を引き受ける力が、いま現場で問われている―企業リスキリングから見た学び増し」

2026.04.06(月)

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【学びの場としての新時代の大学】
「判断を引き受ける力が、いま現場で問われている

 ―企業リスキリングから見た学び増し」

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なぜ今、企業で「学び」が問題になるのか
 企業が生み出すサービスやモノの価値は、「生産に関わる人の数」「一人当たりの生産性」「利用できる資源」の組み合わせとして捉えられる。デジタル技術の高度化、とりわけ生成AIの登場は、時間当たりの生産性を圧倒的に押し上げた。これらの生産性向上を享受できるかどうかは、デジタルリテラシーに大きく依存している。
 たとえば、そろばんが電卓になったとき、計算そのものは速くなった。しかし本当に爆発的に速くなったのは、計算行為ではなく、数字を集め、打ち込み、集計する一連の手間が消えたことにある。4桁の数字を1000件集計するだけでも、手入力では相応の時間を要するが、データとして受け取れば集計は一瞬で終わる。AIが特に効果を発揮するのは、この「入力・抽出・分類・突合」といった前工程にある。この生産性向上を企業が実際に享受するためには、新しい「学び」と、デジタルに適応した思考スキルが不可欠となる。こうした認識は、OECDなどの国際機関が示す人的資本・リスキリングに関する議論とも整合している。
 日本では、人口減少がこの問題に拍車をかける。第一次ベビーブームの260万人世代は75歳を超え、第二次ベビーブームの210万人世代が50代前半、20代はさらに半減した。同じ生産性のままであれば、生み出せる価値の総量が半分以下になることは、構造的に明らかである。
 日本の企業が直面している課題は、業務のための技術や情報が「足りない」ことよりも、それらが従来以上に多様で大量に、しかも高速に生み出されている事実にある。その結果、これまでの方法では判断が重く、困難になってしまい、逆に生産性低下を招いている。生産性向上を目指すには、学びによってデジタル技術を使いこなし、判断に必要なデータや情報を前提条件として整理・体系化し、利用しやすい「知」として扱える環境を整えることが不可欠である。
 つまり今、企業で問われるのは「作業を速くする力」ではなく……

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