【私教育新聞第131号】巻頭特集|安永卓生氏「AIを活用し、社会と連携する新時代の学生たちを育てたい」
2026.01.23(金)
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【巻頭特集】
「AIを活用し、社会と連携する新時代の学生たちを育てたい」
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大学で知った「生物物理学」の存在に、運命的かつ神秘的なものを感じる
―安永先生は主に「生物物理学」を専門とされていますが、専門分野に興味を持たれたきっかけを教えてください。
安永 遠い記憶を思い起こせば、小学生の頃に観た映画『ミクロの決死圏』やテレビ『知られざる世界』などで、生物を司るミクロの世界に魅了されたのがきっかけかもしれません。それからずっと「生物」に対して特別な関心を持ち続けていました。ただ高1の生物の授業が、毎回5分前に始まって5分後に終わる実質60分授業で、ノートを12ページ分びっしりと書かされ、中間や期末試験では200問が出題されるという徹底した記述と暗記の連続だったのです。そのことにうんざりし、急速に生物が嫌いになってしまいました。その一方で、高2で出会った物理は、ひとつ覚えた知識が多様に活用できて世界観が広がることが面白く、そのまま大学は物理学科に進学することになりました。
―では、生物は嫌いなまま大学に進学されたわけですね。
安永 そうですね。大学進学時は生物への興味は薄れていましたね。生物と物理は、特に高校時代は全く異質の分野に思えるので、どちらかが苦手という人は今でも多いのではないでしょうか。ただ私の場合は、大学で物理の知識を深めた上で、あるとき生物学をあらためて俯瞰すると、「なんだ生物も物理現象と化学反応の集合体だよね」「生物学も物理学の現象として力学や電磁気学などと同じように一つひとつの現象が説明できるよね」と気づいたのです。そして「生物物理学」という学問分野があることもその時に知りました。昔のめり込んだ生物と当時専門に学んでいた物理とを一緒に学べることが分かり、少し大げさな表現ですが、運命的で神秘的なものを感じ、大学生活の後半からは生物物理学の研究に没頭するようになりました。
―生物物理学の面白さをどこに感じていますか。
安永 基本的に物理は、“説明できる学問”だと思います。そうした一見単純に見える物理現象のようなものが、生物のように複雑に見える世界を支配していることが面白いですね。最近は物理で社会現象を調べる学問もあるなど、物理学は様々なものと相互作用する学問ですから、そういう視点で捉えていただけると、生物物理学も少しは身近に感じてもらえるかもしれません。
―最近のキーワードであるA I分野とも連動しているのですか。
安永 もちろんです。むしろ生物物理とAIなどの情報工学とは面白い連携を見せていると思います。ここ数年で一気に注目され始めたAIですが、論理的にはずっと昔から存在していたものです。それがビッグデータ時代となり、コンピューターがデータを学習できる量がある程度の一線を一気に超えて、今のようにAIと人間が「対話」さえできる時代になりました。「AIはすごい」ともてはやされていますが、私の立場からすれば、そこまで驚きはありません。なぜなら人は脳で物事を考えるわけですが、人工知能も「脳に似た構造」である以上、AIが人間の脳と同じような働きをできるのは当然だと考えるからです。同じものが構築されれば同じことができるのは、それこそ生物物理学的な考え方でもあります。とはいえ……
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