【私教育新聞第131号】学びの場としての新時代の大学|特集でも紹介させていただきました安永卓生氏「A I 時代における『問う力』と大学の在り方」

2026.02.13(金)

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【学びの場としての新時代の大学】
「A I 時代における『問う力』と大学の在り方」

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AI時代の技術者に必要な力
 生成AIの普及により、既知の課題に正しく答える力(課題解決力)に加えて、何が問題なのかを見いだす力(問題発見力)が、より大きな価値をもつようになってきた。OECDやWEFでも、創造的思考や新たな問いを生み出す能力を重視する提言がなされている。
 人工知能研究の分野でも同様の指摘がある。Nick Bostrom(2014)は、AIは「与えられた目標を高速に最適化する」点で卓越しているものの、そもそもどの目標が望ましいのかという価値判断は機械には任せられないと述べる。また Stuart Russell(2019)も、「AIが強力になるほど、人間が何を望むのか(What we really want)を明確にすることが決定的となる」と警告する。逆に、目的設定を誤れば、AIは人間の意図とは異なる向きに最適化を進めてしまう可能性がある。
 したがって、AIが最適化の手段を担うにつれ、人間には良い問いを設計する力、そして価値を判断する力が求められる。これは「問題発見力」や「判断力」に対応し、AI時代の技術者教育の中心となろう。
 筆者は約二十年にわたり「技術者倫理」教育を担当してきた。その中で、公正、安全、説明責任などをめぐる正解のないOpen-End型の問題に向き合い、価値の葛藤の中で判断を下す必要性を学生と共に考えてきた。自分自身が技術者倫理という分野の専門家ではないことから、道徳性のジレンマの観点から、多様な事例を扱いながら、講義の目的を解を出すことではなく、問題を発見し、解決へ向けて思考を構築する力の習得に置いてきた。
 例えば、SECIモデルを題材に、技能者と技術者、暗黙知と形式知の関係を理解し、目の前にある課題の形式知化を試み、知恵の創造に繋がるスキルを身につける時間とした。また、AI、自己、他者を擦り合わせながら複数の志望動機書を書き上げ、それらの評価を通して……

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